くせが強く出る髪について美容室で相談しようとして、メニュー表の前で止まってしまったことはありませんか。
縮毛矯正、酸性ストレート、ストレートパーマ、髪質改善。名前は違うのに、どれも「まっすぐになりそう」に見えますよね。
今回は、この4つが何をする施術なのかを整理して、くせの強さと髪の状態からどれを選ぶかを紹介します。料金と頻度の考え方、施術後に自宅でできることもまとめました。
次の予約で何を頼むか決めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
くせ毛で美容室に行くと、選択肢は4つある
くせを落ち着かせたい、という相談に対して美容室が出してくるメニューは、だいたい次の4つに分かれます。
- 縮毛矯正:薬剤とアイロンの熱で、くせを伸ばす
- 酸性ストレート:薬剤の性質が違う、伸ばす施術
- ストレートパーマ:かかったパーマを落とす、ゆるいくせを整える
- 髪質改善トリートメント(以下、髪質改善):店ごとの呼び名。質感を整えるものが中心
上の3つは「伸ばす」側の施術(以下、伸ばす側)。髪質改善は、この並びとは別の軸で使われる呼び名です。
この関係を頭に入れておくと、以降の説明が整理しやすくなります。
「髪質改善」はメニュー名で、施術名ではない
4つのうち、いちばん誤解が生まれるのが髪質改善です。
これは特定の薬剤や技術を指す言葉ではなく、決まった定義もありません。サロンが自店のメニューに付けた呼び名だと考えたほうが近いでしょう。
中身は酸熱トリートメントなど、店によって別物です。名前だけで判断せず、何をする施術なのかを聞いてみてください。
薬剤と熱は、どこかで必ず出てくる
伸ばす側は、薬剤を塗ってから熱で形を決めるのが基本の流れです。
髪質改善と呼ばれるメニューも、薬剤や熱を使うと説明する店がほとんどです。
程度の差はあっても、髪への負担がゼロと言い切れる施術ではありません。
「まったく傷まない施術」として案内されたときは、その根拠を確かめておくと安心です。
そもそも髪がうねる理由から知りたい方は、こちらにまとめています。
くせ毛・髪のうねりは原因で対策が変わる!4つのタイプ別に見直したいケアを紹介
縮毛矯正と髪質改善は、狙っているものが違うことが多い
この2つは、並べて比べられがちです。ただ、そもそも向いている方向が別のところにあります。
くせを伸ばすのが、縮毛矯正
縮毛矯正は、薬剤で髪の中の結びつき(くせの形を保っている部分)を一度ゆるめ、アイロンでまっすぐにしてから形を固定する施術です。
かけた部分のくせは、戻りにくくなるのが一般的です。ただし持ちは髪の状態で変わります。
あとから伸びてくる根元は元のくせのまま。伸びた分だけかけ直していく付き合い方になります。
質感を整えるのが、髪質改善
髪質改善として案内されるメニューは、くせを伸ばすことより質感を整えることを主目的にしたものが多く見られます。
ツヤやまとまりといった見え方を整える施術で、結果としてうねりが目立たなくなることはあります。
ただし、店によっては伸ばす施術を髪質改善と呼ぶこともあります。見分けどころは、工程にアイロンが入るかどうかです。
予約サイトのメニュー説明に「アイロン」「熱」の記載があるかを先に見ておくと、当日の質問が1つ減ります。
持ちは、同じ物差しで比べにくい
縮毛矯正は伸びた分をかけ直していくのに対し、髪質改善は洗うたびに少しずつ落ちていくと説明されます。
そのため、どちらが長持ちかを月数で比べても答えが出にくいところです。伸ばす施術を髪質改善と呼ぶ店なら、持ちの考え方は縮毛矯正と同じになります。
どのくらい持つかは髪の状態で差が出るので、実際の目安はカウンセリングで確かめておきましょう。
向いているのは、こんな人
くせを伸ばしたい人と、扱いやすさを上げたい人。似ているようで、求めている結果が違います。
朝のセットにかかる時間を短くしたいなら、伸ばす側の施術のほうが近道です。
乾かせばまとまるけれど手触りが気になる、という状態なら髪質改善の出番になります。
髪質改善の正体が、酸熱トリートメントのことも
髪の中で酸を反応させて質感を変えるもので、仕上がりは髪の状態に左右されます。
そのぶん向き不向きがはっきり出る施術です。
酸熱トリートメントについては、こちらで詳しく扱っています。
酸熱トリートメントとは?やめた方がいいって本当?向いている人や費用相場もご紹介
酸性ストレートとストレートパーマの違い
名前が似ているぶん、この2つは特に混ざりやすいところです。
酸性ストレートは、やわらかい仕上がりを狙う
酸性ストレートは、縮毛矯正と同じく「くせを伸ばす」側の施術です。
縮毛矯正と同じくアイロンで形を決めます。使う薬剤が酸性寄りなのが名前の由来で、髪がもともともつpHに近い領域の薬剤だと説明されます。
仕上がりは、縮毛矯正よりやわらかくなるとされています。
ぴんと伸びすぎるのが苦手な方、毛先に動きを残しておきたい方が選ぶメニューです。
ストレートパーマは、もともと「パーマを落とす」もの
名前から「まっすぐにする施術」と受け取られがちですが、もともとはかかったパーマを落とす施術として案内されてきたメニューです。
アイロンで形を決める工程がない場合が多く、強いくせを伸ばす用途では縮毛矯正が選ばれます。
ゆるいうねりを落ち着かせたい場合に向くメニュー、と考えておくといいでしょう。
4つの位置関係を並べてみると
伸ばす力の強さを軸にすると、こう並びます。
- 縮毛矯正:いちばん強く伸びる
- 酸性ストレート:伸ばす力は縮毛矯正よりおだやかとされる
- ストレートパーマ:伸ばす力はいちばん弱く、ゆるいくせ向き
- 髪質改善:この並びの外(例外はこのすぐ下で説明します)
並び方は薬剤や技術で変わるため、あくまで目安です。
髪質改善を並びの外に置いたのは、伸ばすことを主目的にしないメニューが多いためです。
ただし前述のとおり、伸ばす施術を髪質改善と呼ぶ店もあります。並びのどこに入るかが、カウンセリングでの確かめどころです。
別のメニュー名を提案されたときも、この並びのどこに位置するのかを尋ねれば見当がつきます。
選び分けと、予約前に決めておくこと
ここからは、自分の髪の条件に当てはめてみましょう。
悩みの出方で決める
- 根元から強くうねる、湿気で大きく広がる → 縮毛矯正
- 伸ばしたいが、ぴんとした仕上がりは避けたい → 酸性ストレート
- ゆるく波打つ程度 → ストレートパーマ
- くせ自体は気にならず、パサつきやまとまりが悩み → 髪質改善
判断に迷ったら、休みの日に髪を濡らして自然乾燥させてみてください。
乾かし方でごまかしている分を差し引いた、素のくせが見えます。
髪の状態で決める
ブリーチを繰り返した髪や、切れ毛が増えてきた髪は、伸ばす側の施術を断られることがあります。
断られたときは、髪の状態を見たうえでの判断と受け止めておくと納得しやすくなります。
縮毛矯正が難しいと言われた場合、酸性ストレートを提案されることがあります。
伸ばすのは見送って、まず質感を整える方向を勧められることも。髪質改善の名前で案内される提案です。
この2つは目的が違うので、どちらの提案なのかを聞き分けてください。
髪の状態を整えるところから始めるなら、毎日のシャンプーを見直しながら数か月おく方法があります。
うねりが気になる髪のシャンプー選び!変えて分かることと選び方のコツを紹介
料金は、動く要因で見る
同じ施術名でも、ショートとロングで倍近く開くことがあります。相場を1つの数字で言い切るのは難しいところです。
ただ、金額が動く要因は絞れます。
- 髪の長さ
- 全体にかけるか、根元だけか
- アイロンで形を決める工程が入るか
この3点を確かめれば、他店との比較もしやすくなります。
頻度のほうは「根元が何cm伸びたら気になるか」が軸です。同じ施術でも、くせの強さと髪の伸びる速さで間隔は一律になりません。
前回の施術日と、いま気になり始めた根元の長さをメモしておきましょう。次回の予約時期を自分で読めるようになります。
初回は、範囲を絞る
いきなり髪全体に施術すると、仕上がりが想像と違ったときに戻せません。
顔まわりだけ、前髪だけ。気になる場所から始める方法もあります。
部分的に対応できるかどうかはサロンによるので、予約時の相談事項に入れておく手があります。
美容室で伝えること
伝える内容が具体的なほど、返ってくる提案も的確になります。
- どこがどう気になるか(根元から広がる/毛先だけ跳ねる など)
- 過去の施術履歴(カラー、ブリーチ、前回の縮毛矯正の時期)
- 希望の仕上がり(ぴんと伸ばしたい/自然に落ち着けばいい)
- 頭皮が荒れている、以前しみたことがある
- 次にいつ来られそうか
とくに履歴は、薬剤を選ぶうえで欠かせません。他店で受けたものも含めて伝えましょう。
頭皮に傷や湿疹があるとき、過去に薬剤でかゆみが出たことがあるときは、予約の時点で伝えておきましょう。頭皮の状態によっては、その日は施術を見送る案内になることもあります。
施術中にしみたりかゆみが出たりしたときも、我慢せずその場で申し出てください。
ボブの長さで縮毛矯正を考えている方は、こちらもあわせてどうぞ。
縮毛矯正とボブの相性は悪いの?失敗しないためのポイントや注意点をご紹介
施術後の過ごし方と、次の予約までにやること
ここからは、伸ばす側の施術を受けたあとの話です。受けたあとの過ごし方で、次の来店までの見え方には差が出ます。
とはいえ、やることは多くありません。
当日、髪は洗っていい?
施術当日に洗っていいかどうかは、サロンによって案内が違います。
指示があればそれに従ってください。何も言われなかったときは、帰り際に確かめておくと迷わずに済みます。
これは髪質改善を受けた場合も同じです。
数日間、髪に跡をつけない
伸ばす側の施術を受けたあとは、髪をきつく結んだり耳にかけっぱなしにしたりすると、跡が残ることがあります。
ゴムやピンの位置を変える、下ろしておく時間を作る。それだけでも違ってきます。
寝るときの結び方も、ゆるめにしておきましょう。
次のカラーやパーマとの間隔
薬剤を使う施術どうしを続けて受けられるかは、髪の状態とサロンの判断によります。
カラーの予定があるなら、施術を受ける前の時点で伝えておきましょう。順番を入れ替えたほうがいい場合もあります。
髪質改善を受けるときも、同じように伝えておくと安心です。
2回目以降は、根元だけで済むことがある
全体にかけ直すと、すでに施術した部分にも薬剤が重なります。
伸びた根元だけに絞れれば、それを避けられます。根元のみの料金を設けているサロンなら、金額を抑えられる場合もあります。
毛先の状態によっては全体をかけ直す判断になるので、来店時に相談したいところです。
ホームケアは、施術の延長ではない
施術で変わった髪の状態を、自宅のケアだけで元に戻すのは難しいところです。
アイテムは「施術の持ちを伸ばすもの」ではなく「日々の摩擦や熱の傷みを減らすもの」として選ぶと、迷わずに済みます。
まずはドライヤー前に使うオイルを1本、から始める形で構いません。
自宅でできる補修については、こちらで扱っています。
ボンドリペアで変わる髪質!選ぶ前に知りたい3つのポイントを紹介
くせ毛のサロンメニューは、目的で選び分けられる
今回は、くせ毛で美容室に行くときの4つの選択肢と、その選び分けを紹介しました。
伸ばしたいのか、質感を整えたいのか。ここさえ決まっていれば、メニュー表の前で立ち止まる時間はぐっと短くなります。
次の予約のときに、この4つの名前を思い出してみてください。