暗く落ち着かせたいけれど、地味には見せたくない。秋のカラー選びで、この2つはなかなか両立しませんよね。カシスブラウンは、その隙間に入ってくる色。黒に近い暗さまで下げても、光が当たると赤紫みがふっと透けます。この記事では、ブリーチの有無で変わるところと、暗め・明るめそれぞれの見え方を、サロンのスタイル写真とあわせて見ていきます。赤系ならではの色落ちの傾向と、抜けたあとを支えるケアも紹介するので、色を決めかねている方はぜひ参考にしてみてください。
カシスブラウンとはどんな髪色?
赤ではなく、赤紫のブラウン
カシスは、黒に近い濃い紫色をした果実です。ジャムやリキュールで見かける、あの深さを思い浮かべてみてください。
髪色に置き換えると、ブラウンに赤紫みを重ねた色になります。オレンジ寄りの赤ではなく、青みを含んだ赤。
ここが、他の赤系との分かれ道です。

正面から見ると落ち着いた茶色。動いて光が入ると、その奥から赤紫がのぞきます。
この二段構えが、暗くしても地味に見えない理由です。
ボルドー・ワインレッドとの違い
名前の似た色との差は、ブラウンをどれだけ残しているかで見分けられます。呼び方はサロンによって幅がありますが、目安としては次の並びです。
- ワインレッド:ブラウンをほとんど残さず、赤が主役になります
- ボルドー:ブラウンをわずかに残し、赤紫を深く沈めた色
- カシスブラウン:ブラウンが土台。赤紫は差し色の位置にとどまります
サロンで伝えるなら「赤紫を、ブラウンに透かすくらいで」。この言い方が近いところに着地します。
同じ赤み系でも、オレンジ寄りを探している方はこちらへ。
テラコッタブラウンは派手見えしない赤みが魅力!ブリーチなしの見え方とケアを紹介
ブリーチはあり?なし?色の出方の違い
ブリーチなしでも赤紫は入る
日本人の髪はもともと赤みを含んでいます。赤系はこの土台と喧嘩しないぶん、ブリーチをしていない髪でも色が乗ります。
ただし、青み(紫)の側は事情が別。もともと髪にない色なので、暗いほど出方は控えめになります。
ここで出てくる「トーン」は、髪の明るさの段階を表す数字です。地毛の黒が4〜5トーン、数字が大きいほど明るくなります。
5〜6トーンなら、光が当たったときにだけ赤紫を感じる程度。7トーン前後まで上げれば、屋外で全体に色味が伝わります。
ブリーチをしない色選び全般は、こちらにまとめています。
ブリーチなしで透明感カラーは叶う!髪を傷めず垢抜ける色選びを紹介
ブリーチありで変わるところ
ブリーチで土台を明るくすると、赤紫の彩度が上がって色そのものが立ってきます。ワインレッドに近い、はっきりした発色です。
反面、抜けも早くなります。土台が明るいと、染料が減ったぶんだけ地の黄みが表に出るためです。
「カシスらしい落ち着きを残すならブリーチなし、色の鮮やかさを優先するならブリーチあり」。何を手放すかで考えると、判断が早くなります。
頭皮がしみやすい方や、過去にカラーで肌トラブルが出たことのある方は、施術前にサロンで相談してみてください。
明るさで変わる見え方
ここではブリーチなしで染めた場合を前提に見ていきます。数字はあくまで目安で、もとの髪の明るさやカラーの履歴によって見え方は変わります。
暗めに寄せたとき(5〜6トーン)
屋内ではほぼ黒に近い焦げ茶。窓際や屋外の光の下で、ようやく赤紫が顔を出します。

この暗さでは、ツヤの有無が色の伝わり方を決めます。表面がなめらかなほど光を返し、そのぶん赤紫が浮かびます。
職場や学校で明るさに制限があるなら、この範囲が現実的でしょう。
少し明るくしたとき(8〜9トーン)
7トーンからもう1〜2段上げると、赤紫がはっきり主張し始めます。屋内の照明の下でも色味が分かる明るさです。

ブラウンの落ち着きは残しつつ、色を楽しみたい方に向く範囲です。写真はブリーチなしで仕上げたスタイル。
ここから先へ明るくすると、ブラウンの土台が薄れてワインレッド寄りに近づきます。カシスらしさを保ちたいなら、9トーンあたりが上限だと考えておくとよいでしょう。
似合わせのヒント
青みのある肌となじむ
カシスの赤紫は青みを含む色です。そのため、青みのある肌(ブルベ)にはなじみやすいとされています。
暖色系が浮いて見えた経験のある方ほど、しっくりくることが多い色です。
黄みのある肌(イエベ)の方は、赤紫を強く出すより、ブラウンの比率を上げると落ち着きます。「紫は控えめで、赤茶寄りに」と伝えると、方向性を共有できます。
肌なじみを最優先で選ぶなら、こちらの色も候補になります。
ピンクブラウンは肌なじみが魅力!トーン別の見え方と似合わせのコツをチェック
暗さと赤みのバランスを決めておく
オーダーで決めておきたいのが、暗さと色味のどちらを優先するかです。両方を最大にはできません。
- 暗さ優先:5〜6トーン
- バランス型:7トーン前後
- 色味優先:8〜9トーン
この3つのどれを狙うかを先に決めておくと、カウンセリングが早く済みます。
色落ちと長持ちのコツ
赤紫が先に抜けて、赤茶が残る
カシスのように寒色を含んだ色は、先に青み(紫)から抜けていくと言われています。あとに残るのは、赤みとブラウンです。
抜けかけの状態は「少し明るい赤茶」。カシスらしさは薄れるものの、オレンジへ大きく転びにくいぶん、退色の途中でも収まりがつきやすい色です。
ブリーチをしている場合は事情が変わります。赤みまで抜けたあとに土台の黄みが出るため、オレンジっぽい印象へ振れることもあります。
日々のケアでできること
赤系や紫系の染料は、髪の表面側にとどまると言われています。洗うたびに少しずつ流れ出ていくのは、そのためです。
- ぬるめのお湯で流す:湯温が高いほどキューティクルは開きやすくなります。38度前後を目安に
- 洗ったらすぐ乾かす:濡れて開いた状態を長引かせないためです
- タオルは色の濃いものを:染めた直後は、白いタオルに色が移ることがあります
- アイロンの高温設定を避ける:赤系の染料は熱で変化するとされます
染めた当日と翌日は、特に色が出やすいタイミング。淡い色の枕カバーは避けておくと安心です。
抜けた色を補うアイテム
カシスを保つケア用品を選ぶときは、赤紫の側から色を足せるかを見ます。オレンジ系やベージュ系では、抜けていく青みを補えません。
もう1つ、見落とされがちな前提があります。カラーシャンプーやカラートリートメントは、染めた髪の色を保つためのもの。
黒髪や暗い髪には色が入らない、とメーカーも明記しています。染めて暗くした髪でも、トーンが低いほど入りにくくなります。
効果を感じられるのは、7トーン以上に染めた髪から。5〜6トーンまで暗くした方は、色を足すより退色を遅らせる目的で使うほうが現実的でしょう。染め直しの周期を少し短めにする、という選択肢もあります。
エブリ カラーシャンプー 〈パープル・ワインレッド〉(アンナドンナ/300mL)
5色のうち、カシスの赤紫に近いのは〈パープル・ワインレッド〉でしょう。よく泡立てて洗ったあと、5分ほど置いてから流します。
アミノ酸洗浄成分に加え、アルガンオイル・月見草エキス・コラーゲン・シルクプロテインの4つの天然由来成分を配合。素手で使えるので、手袋を用意せずに始められます。
エブリ カラートリートメント ダークカラー 〈カシスピンク〉(アンナドンナ/160g)
色名に「カシス」が入っているトリートメント。メーカーはダークカラーのシリーズを「色味をしっかりと感じる」「明るい髪色のトーンダウン」に向くものと位置づけています。
置き時間は、シャンプー後の髪なら5分、乾いた髪なら10分。ダークカラーは手袋の着用が必須です。
肌についたときは石けんで洗い流すよう、カラーシャンプーの公式ページには書かれています。以前カラー剤で肌が荒れたことのある方は、腕の内側など目立たない部分で試してから使ってみてください。
なお、楽天のリンク先は色を選ぶページです。カラーシャンプーは〈パープル・ワインレッド〉、トリートメントはダークカラーの〈カシスピンク〉をお選びください。
ほかの秋カラーとも比べたい方は、こちらもチェックしてみてください。
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今回は、カシスブラウンの色の位置づけと、ブリーチの有無による違いを紹介しました。あわせて触れたのは、明るさ別の見え方、似合わせ、赤紫から先に抜けていく色落ちの流れ、そして抜けたあとを補うケアです。
暗さと色味のどちらを優先するかを決めておけば、オーダーの伝え方が固まります。次のサロンで「赤紫を、ブラウンに透かすくらいで」と伝えるところから始めてみてください。